拝啓 瀬戸弘幸 殿

平成21年10月10日、徐才喜冤罪事件の取材記録が瀬戸家の石倉から出てきたとの喜ばしい報告を下さってから、早いもので8ヶ月が経過しました。

地裁の判決文全文(特に公印は必須)と、新聞が大きく報じたという、徐才喜さんの逮捕の記事の公表はまだでしょうか?

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2009年8月13日木曜日
瀬戸弘幸さんは極右の矜持すら忘れ去ったのか?

大変ご無沙汰しています。瀬戸さんの凋落ぶりを眺めていると、呆れを通り越して気の毒になっているところですが、少しだけメッセージを送っておきたいと思います。

極右その他戦前を肯定し、戦後体制を打破するぞと喧伝する団体さんはいくつも存在しますが、大雑把に言うと

司法立法行政の三権の頂点に天皇陛下が立つ、「主権在君」の戦前体制を支持し、GHQの押し着せである「主権在民」の戦後体制を否定するものである。と私なりに理解をしています。

もう少し理解を深めるために、軽く歴史のおさらいをします。今回は特に宗教関係にスポットを当て気味にしてみます。

倒幕後、薩長を主力とする維新政府は天皇陛下が主権を持ち、国民はその下で平等であるとする国家を作りました。

天皇陛下は天照大神の子孫で万世一系の系譜として絶対的な権威であるとされました。(元々そういう触れ込みなのですが、再確認され、きわめて強く補強されました。)

神様が国家元首の権威を決定付け、神話がそれを補強するので、「神道」は当然のように破格の厚遇を受けることになります。特に「国家神道」は建前的には宗教ではないものとされましたが、「国教」そのものと見て間違いないと思います。

逆にすさまじく冷遇されたのが仏教です。江戸時代は、隠れキリシタン対策という意味もあり、檀家制度(事実上の戸籍制度)が発展し、各宗派はそれなりに潤っていましたが、明治になった途端に、明治政府の覚えめでたい神道の顔色を伺って、神州日本の神道が廃れ、仏教が超え太っているのは怪しからんという輩まで出てきたために、廃仏毀釈運動で理不尽に焼き討ちにあったり、積極的に神社に転換するよう迫られた寺院も少なくありません。

戊辰戦争で巨額の戦費を薩長に提供した東西の本願寺だけは別格扱いだったようですが、他の宗派には辛い時期が明治初期にはありました。

そういえば、不勉強な瀬戸弘幸さんは本願寺系のお寺の放火未遂犯を褒めちぎっていた事がありましたね。本願寺がなければ神州日本は実現してなかったと思いますよ。

仏教以外にも、山岳信仰、古神道、江戸末期から明治初期に興った民間信仰などは、神道を重視する明治政府が徹底弾圧したために、「教派神道」を名乗る許しを得ようとするものが多く、第1次新興宗教ブームのような状況になりました。金光・黒住・天理などは、この時期に発生した宗教です。

靖国神社は、戊辰戦争以降の戦没者を慰霊するためのもので、「国家神道」のシンボル的存在です。

このように、大日本帝国は、「国家神道」という「国教」による「政教一致」の国家でした。

太平洋戦争敗戦後、GHQは日本の「政教一致」を解体しようと考えました。そこで、「神道指令」を公布し、「国家神道」を解体。靖国神社は一介の宗教法人になるということで落ち着きました。

天皇陛下は「人間宣言」し、「日本国憲法」では「政教分離の原則」が明記され、「信教の自由」が保証されることになりました。

これによって、「国家神道」のように、国家権力と直結した宗教、他の宗教よりエコひいきされる宗教も憲法違反というレールが敷かれました。

GHQは、戦前の「政教一致」体制を壊し、それが復活しない枠組みも作り上げた。ということです。

余談ですが、江戸幕府が倒れて、仏教が冷遇され神道がもてはやされていく過渡期の中で第1次新興宗教ブームが興ったと紹介しました。太平洋戦争後も、社会の仕組み、宗教界の激変という意味では同等以上の衝撃があったため、第2次新興宗教ブームが始まりました。第1次の際は、新興宗教は明治政府に弾圧されて苦しむ運命にあったのですが、第2次の世代は違います。いきなり「信仰の自由」が保証されていましたし、国が宗教関係に口出しすべきではないという空気があったのでしょう。好き放題で問題を起こす教団も多々あったように思われます。

話を戻します。ここまでが、大雑把にみて極右が受け入れ難い戦後体制、つまり現代日本です。

もう少し時間を進めます。

GHQの「神道指令」その他によって、第2次新興宗教ブームが始まり、その中から政界に進出してくる教団が現れました。更に、彼らは政権与党と連立を組むまでになり、遂には極右の精神的支柱である靖国神社に対する公式参拝に苦言を呈したり、靖国神社以外に戦没者慰霊施設を作らないかとまで言うようになりました。

極右の気持ちをフェムト読みすると、GHQがちょっかいを出して国体をガタつかせた結果、日本人の心の隙間をついで出てきたぽっと出のカルトに過ぎない連中が図に乗って、こともあろうか日本人の心のよりどころである靖国を否定しようとは何事か!? となります。

この辺りが、戦前の体制を愛する人たちが創価学会を攻撃する本音だと、私が勝手に思っているところです。極右の矜持から見て、こうでないとおかしいです。

証拠は全然足りないけど創価は殺人者集団だから~という視点だけで闘争をしているのであれば、瀬戸弘幸さんは、ただの頭の悪いおっさんです。

戦前体制に関心を持たない一般層の支持を取り込むために、創価は犯罪集団殺人集団ってキャンペーンを張ってみたかった。だけど失敗して引っ込みがつかなくなった。で、どんどん悪い方向に転げ落ちている真っ最中。に見えます。

結局、靖国参拝に反対している左翼市議や、三権と天皇陛下を切り離して文化的には尊重しますって新憲法草案を作っている幸福実現党みたいなところと肩を組んで、創価学会の中傷ビラまきをするところまで落ちぶれてしまったんですよね?

極右の矜持を貫くならば、靖国を否定する者、天皇陛下を貶める者は、何者であろうとも断固として対峙する。「神道指令」によって生まれた、戦後育ちの新興宗教や左翼勢力と手を結んだりしない。GHQが日本に打ち込んだクビキである「政教分離の原則」という言葉など唾棄する。

一貫した姿勢で臨んでいれば、それなりの支持はついて来たでしょうに、今ではくだらない勢力同士の小競り合いの中で中傷ビラをまいて満足するつまらないおじさんになってしまっていますね。



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